クリスマス・プリンス(Netflix限定映画 レビュー)


何気なく、Netflixオリジナルの映画「クリスマス・プリンス」を観てみたのですがこれが秀逸!
Netflixオリジナル映画の可能性を感じる作品でした。
ネタバレ無しでご紹介!

公式サイトの紹介文
大事な取材の対象は、とびっきりチャーミングな王子様。王室にもぐりこんだ記者を、世紀の特ダネと思わぬトキメキが待ち受ける!

うーん、なんかメチャメチャスピーディな展開を予想しちゃう元気な紹介文ですが、なんか実際に観た感じとイメージ違うなーと感じますね。

僕が一言で言うなら、「100%ベタなストーリーから生まれたピュアな感動」ってところでしょうか。

主人公はさえない女性記者。
とある国の王子のところに取材に行く。

うん、この2行でもう分かりますよね。(笑)
そしてもちろん、クリスマスという設定。 
Netflixの紹介画像でもドレス着ちゃって、王子と腕を組んでいる写真も出ています。
はい、そういうことですね。

非常にオーソドックスなお約束の組み合わせだけれども、なにもかもが丁寧に作られていて、悔しいけど、思惑通り泣けます。


以前からNetflix映画については、短めのワンアイディアのストーリーで、大作では無くてもキラリと光る良い作品ができそうだと思っていました。
ジャンルは違いますが、SFの「ARQ」、「スペクトル」などもそうですね。

「クリスマス・プリンセス」もほぼ限られた舞台や登場人物と、1時間半という時間の中でとても良くまとまった美しい作品になっています。

正直、これをなかなか映画館で観ようという気にはならないと思うんですよ。
観たら満足できたとしてもね、最初に観ようと思わない。
映画館に行くとなると、時間や費用に見合うものを観たいと構えてしまうので、もっといろいろ詰まった「失敗しないもの」を選びたくなってしまうんですね。

そうすると作る側もそれに合わせてきますので、必然的に超大作ばかりが並ぶことになりますよね。

Netflixだと最初のハードルがすごく低いので、とりあえず観てみようかなと思えますし、(良い意味で)小粒な、秀作が出てくるんじゃないでしょうか。

また、超大作映画だったら、周りの友人も観ていていろいろ語り合うのでしょうが、この映画は非常にパーソナルなものという印象があります。
必ずしも誰かと語り合う必要はなくて、自分の胸にしまってあれば十分なもの、個人的な宝物といいますか。

「映画の良さってこういうのだよな」と再認識させられます。


Netflixは2018年も巨額の投資をしてオリジナル映画を作りまくると言っています。
僕はどちらかというと映画よりドラマ派でしたが、「クリスマス・プリンス」に出会って、他の映画も観てみたくなりました。
今後の新作も楽しみです。


パーソナルなもの、と書いたものの、やっぱり語りたいので、少しネタバレを含むレビューは別途エントリーします。

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